初めましての方もいらっしゃると思います。
そうでない方はいつもお世話になっております。
カノソと申します。
今回は8月13~15日にかけて開催された公式大会「セイムダブルビート」にてサブロムのTN:花寺のどかROMで24勝11敗、最終レート1741で47位だった滅びパの記事を書かせていただきます。
※立ち回りの項がかなり長くなってしまったので滅びの動かし方に興味のある方以外は読み飛ばしていただけると助かります。
(本記事内では努力値、個体値といったスラングやHABCDS表記を用いる場合があります。予めご了承ください。)
【構築経緯】
8月からランクマのルールが一新されると同時にダブル版のセイムビートが発表されたのですが、お世話になっている配信者さんの枠でシリーズ10のフレ戦回が頻繁に開かれていたのもあってどちらかというと伝説戦に力を入れて取り組んでいました。
そんな折、フォロワーさんがセイムダブルビートの仲間大会に参加して滅び入りのセキタン構築で好成績を残したツイートを発信しているのを見て思いました。
(6.7月死ぬ程擦ったごちうさ滅びだ…)
あまり考える時間も無かったので先月のランクマ使用構築からブリザポスを抜いて持ち物を若干変更してほとんどそのままで出ることにしました。
【基本コンセプト】
ドラパルト、セキタンザン、マリルリが採用されており、並び順からもセキタンザンダイマのセキタン展開を強く意識させていますがコレは完全に偽装です。
本当の狙いはセキタンザンを強く意識した初手のポケモンをゴチルゼルの特性かげふみで縛りマリルリのほろびのうたで滅ぼした後、再度ほろびのうたを仕掛けるか、もしくはセキタン弱保で殴り倒して勝ちを目指すことです。
鎧の孤島解禁以来、ランクバトルでは常に一撃ウーラオスが幅を利かせており、ゴチルゼルだけでなく守ってターンを稼ぐというコンセプトのパーティ全般が肩身の狭い思いをしてきました。しかし今回の大会では出禁を食らっている為、またとない機会だと考え、それを活かすことにしました。
【個体解説】
ドラパルト
ようき、クリアボディ、C0
実数値:H163 A172 B95 C94 D96 S213
努力値:A252.D4.S252
ゴーストダイブ、サイドチェンジ、おにび、なみのり@きあいのタスキ
至って普通のセキタン起動型ドラパルト。偽装要員ではあるものの、明らかにドラパセキタンザンの通りが良い相手と、ゴチマリ滅びがどうしても通らない相手に選出しました。
Cは味方セキタンザンへのなみのりダメージを抑えるために個体値0を採用。非ダイマで起動せざるを得ない試合もあったため粘っておいて正解でした。
滅びターンを稼ぐためにゴーストダイブを採用していますがドラパルト君はサーフィンしてるか反復横跳びしてるかの2択でした。攻撃していないのでA252が完全に腐った形ですがきあいのタスキを持たせているので耐久が足りなくて困ることも特にありませんでした。
メインサブでトータル55戦程対戦して選出機会は5戦だけでしたが全ての試合で活躍してくれました。
セキタンザン
ひかえめ、じょうききかん、A0、キョダイ個体
実数値:H185 A76 B140 C145 D111 S82
努力値:C252.D4.S252
メテオビーム、まもる、ねっぷう、だいちのちから@じゃくてんほけん
選出誘導役兼、〆のダイマエースとして採用。このポケモンに関しては今更語ることは殆どないと思います。
通常の運用と異なる点は基本初手から動かすことは殆どなく一度滅ぼした後HP満タンのエースとして降臨させます。序盤から出す時は相手の「このゆびとまれ」を誘発したい時。初手マリタンザンで出しておいて即ゴチルに引きながらほろびのうたをしかけたりといった選出と立ち回りの誘導役として運用します。
ダイマエースとしても勿論活躍してくれて、ゴチルロックでセキタンメタのリソースを滅したあと、後発の2体を殴り倒したり、滅びルートが取れそうにない構築相手に純粋なドラパタンザンとして選出し、活躍してくれました。
選出率は100%
おだやか、そうしょく、A0
実数値:H207 A49 B107 C80 D138 S70
努力値:H252 B52 D204
アクアジェット、まもる、ほろびのうた、うたう@オボンのみ
ごちうさの「うさ」枠でこの構築の軸となる最強ポケモンの片割れ。ほろびのうたで相手のポケモン2匹を滅ぼした後、味方セキタンザンにアクジェを撃ち込んだり滅びの2曲目を歌ったりする。
特性そうしょくのおかげで草タイプのわざを受けることが基本的にないので電気と毒に気をつけていればオボンのみでかなりの場持ちが期待できますが、グラスラ食べる気満々で歌おうとしてたらキョダイなゴリラから食べられない草を押し付けられて1敗しました。
わざ構成は上3つが必須技。4枠目はうたう、てだすけ、ひかりのかべ、うずしお辺りからの選択。
最初はてだすけでセキタンザンの補助をさせていたのですが、ガチ滅びのマリルリはどうしても守れないターン、守りたくないターンが発生してしまい暇を持て余すことが多いのでひかりのかべとうたうの両方を試して比較したところ滅びパにおけるうたうは命中さえすればそのまま永眠させるのと同義であることに気づき、当たりやすいつのドリル感覚で採用して暇潰し感覚で歌っていました。
これは結果的に大正解でひかりのかべでは拾えなかったであろう試合をいくつもひっくり返してくれました。連続外しで敗北した試合もありましたがひかりのかべなら勝てていたかというと疑問が残るので勝率に貢献した割合の方が圧倒的に多かったと思います。
うずしおはかげふみが効かないゴーストタイプやゴチルゼルを滅ぼす手段として一考の余地があると感じました。シングルのマリルリ滅びでは基本うずしおで縛って滅ぼすと知り、可能性があることに気づいたのが先週の半ばだったので試す時間がなく今回は採用を見送りました。
個体値はセキタンザンの被ダメを減らすためA0の下降補正で採用しましたが滅び順の関係上最遅個体を採用するべきだったかもしれません。(一度だけポリ2に滅び順で負ける試合が発生)
選出率は100%
ひかえめ、きょううん
実数値:H191 A58 B116 C157 D138 S128
努力値:H244 B4 C20 D20 S220
エアスラッシュ、まもる、マジカルシャイン、このゆびとまれ@するどいツメ
ブリザポスが参加出来ないので代わりに入ってきたポケモン。
先発ドラパルトを出されたくない一心で少しでも先発ドラパを躊躇ってくれたらと祈りながら採用しました。
最初から選出するつもりが全くないので選出時間が短くなり、
一応万が一を考えてSだけはジェット1回でエスバ抜きの個体を採用しましたがメインとサブで火力と耐久の努力値配分だけでなく持ち物すらも全く異なっている始末。そもそも選出0なので影響も0です。
なまいき、A0、S0
実数値:H175 A60 B138 C115 D156 S63
努力値:H236 B180 D92
まもる、ねこだまし、サイドチェンジ、トリックルーム@きあいのタスキ
ごちうさの「ごち」枠でこの構築の軸となる最強ポケモンの片割れ。特性かげふみでゴーストタイプとかげふみ以外のポケモンに強制的に歌を聴かせながら縛り付けるキーパーソン。
ねこだましで相手の行動を制限しながらマリルリに「はらだいこ」を使わせる雰囲気を醸し出して撹乱してくれます。実際はほろびのうたを歌うための隙を確保するのですが猫太鼓ジェットの圧のおかげでマリルリへの生半可な攻撃やクリアスモッグを誘発してくれるなど、かげふみ要員としての性能以外での活躍も目を見張るものがありました。
わざ構成は上2つが必須技。サイチェンとトリルの枠は人によってはてだすけやさいみんじゅつを採用するケースもありますが今回は火力よりも自身と相方の延命を最優先してサイドチェンジ。
同じポケモン2匹に対してねこだましを撃つ際は自分から見て左側に撃つよう心がけていました。これは選出時に同じポケモンを2体選出する場合まずはエースのポケモンを選択し、その後サポート(非ダイマ)のポケモンを選出することが多そうだとの考えと、どちらも同じ型だった場合最初にコマンド入力する方(右側)をダイマさせることが多いだろうと考えたからです。この読みは当たっていて先発が同じ種族で片方がダイマするケースは全て右側ダイマでした。
トリルは単純にトリルを返したい盤面で使用する他に、滅び順の操作、滅び最終ターンに使用してきぜつ後にマリバレルから滅ぼすために使用しました。大抵の相手は滅び最終ターンに帰ろうとするゴチルゼルに向けて集中砲火を放つことで裏から出てくるポケモンのHPを大きく削りにくるのでトリルは展開できずに落ちていくことが多かったですが、裏のポケモンを無傷のまま着地させることが最重要課題であったためトリルを貼れるかどうかはオマケ程度にしか考えていませんでした。
ねこだましこそ使いますが相手にダメージを与えて勝率が上がる構築ではないためイカサマの被ダメを考えてA0の個体を採用。Sは滅び順を考えて最遅にしました。
またこの構築唯一のセイムビート枠でドラパルトと同じきあいのタスキを所持しています。
※セイム要素が殆ど無いため友人に煽られる僕普段はナモのみを持たせていたのですがウーラオスが不在であることと、それに伴いドラパやエスバを軸に据える人が一定数以上いるだろうと考えたためです。悪霊2種類のダイマわざによるワンパンを防止できるのはタスキしかありませんでした。結果的に発動したのは僅かに数回で殆どが雨パのグドラ相手でした。
しかし何が来ても一発は耐えられる安心感から強気に滅ぼしにいけた側面もあるので、発動していない試合でも充分に意味のあるアイテムであったと思います。オボンのみを持たせれば拾えた勝ちもあったはずなのでここら辺は個人の好みだと思います。
ドラパセキタンザンで先発ダイマする時はお留守番してることも多かったです。
のんき、さいせいりょく、S0
実数値:H221 A105 B134 C105 D101 S31
努力値:H252.B252.D4
キノコのほうし、まもる、ヘドロばくだん、いかりのこな@だっしゅつボタン
この構築のだっしゅつボタン枠。トリルとの相性や粉胞子のわざ性能に目をつけたのではなく、だっしゅつボタンを持って受け出すことで、まもるを使った後のゴチルを引かせた直後間髪入れず安全に再降臨させることが重要であると考え、特性さいせいりょくとだっしゅつボタンとのシナジーに加え素の耐久に定評のあるモロバレルを採用しました。
やること自体は普通の構築のモロバレルと大差ありませんがボタンを所持しているため立ち回りがかなり窮屈になってしまう点は注意が必要です。(特に対サマヨドサイ)
わざ構成はヘド爆のところをクリアスモッグにしても良いとは思いますが積まれて困った試合はありませんでした。
逆に火力があって助けられた試合もありませんでしたが。
選出はドラパタンザン主導で進める時に一度だけ控えた以外は全ての試合で出しました。
【基本選出と立ち回り】
開幕まずはゴチルでねこだましを撃つべきなのかまもるべきなのかを見極めます。ゴチルゼルの最も重要な仕事は隙を作ることでも縛ることでもなく生存し続ける事なので相手のダイマ方向に自信がない時は手堅く守ります。
ねこだましを撃たない場合ゴチルは守りながらマリルリはほろびのうたを使用して残り滅びカウントは3。
次ターンゴチルゼルは守れないため相手はゴチル方向に集中することが多く、一度バレルに引くかマリルリを守らせながらサイチェンするかを選択します。滅びカウントは2。
3ターン目はゴチルゼルが守れるので守らせながらマリルリはモロバレルと交代させて自身の滅びを解除させます。滅びカウントは1。
4ターン目、ボタンをゴチルゼルの為に使ったか否かで盤面にマリルリがいるかバレルがいるかの違いはありますが、このターン無理にゴチルを戻すことはせず、トリルを起動を試みて次ターン以降バレルとマリルリの滅びルートを取るか、マリタンザンで焼きに行くかを判断します。
トリル自体は通らないことの方が多いですが通ればラッキー、通らなくても後続のHPを残すためにと考えてゴチルを切ります。
滅びカウントは0になり相手の2体と、解除していなければ味方のゴチルゼルもここでご退場願います。(ここでゴチルを温存すると多くの場合後ろから交代してきたポケモンが集中砲火を浴びることになり下手をすればそのまま敗北します)
5ターン目は胞子を撒くなり粉でヘイトを稼ぐなりしてマリルリのほろびのうたを通して〆に行きます。
(但しこの時後ろにセキタンザンが残っていないとほろびのうたのS順次第では自分が滅びで敗北する状況にもなりかねないため注意が必要です。
もしくは、マリタンザンのルートを取ってアクジェタンザンで残りの2匹を殴り倒しにいきます。
初ターンにゴチルゼルがねこだましを撃って片方を止めた場合マリルリへの負担を大きく軽減することができます。この場合次ターン相手視点どちらが動いてどちらが守るのか分からないため攻撃の方向が安定しません。滅びカウントは3。
そこで2ターン目は両方ともまもるを選択し、相手の出方を伺います。滅びカウントは2。
3ターン目に同じ行動を取ってくるかは読み合いになりますが多くはゴチルゼル方向を攻撃してくるためゴチルを引いてバレルに。マリルリはやることがないので歌でも歌います。ボタン発動でゴチルが帰ってきて滅びカウントは1。
4ターン目はマリルリの滅びカウントを解除しなければならないためマリルリをバレルと交代させてゴチルでトリルするかそのまま切るかを選択します。滅びカウントは0になりますがゴチルは解除済みなので生きていれば場に残り続けます。
5ターン目はバレルでいかりのこなを使いながら、ゴチルゼルは下げてマリルリを出すか、もしくは相手に倒してもらって次ターン以降はタンザンか滅びの2択で攻めます。
※ゴチルロックが解除されてしまった場合
殴ってもらえるはずのバレルが帰ってきてくれなくて相手に逃げられてしまう場合があります。でも焦る必要はありません。バレルをゴチルに下げながら再度ほろびのうたを歌います。
相手が逃げればカウント3からやり直し。相手が逃げなければ滅びカウントは継続されます。そのタイミングでゴチルやマリルリに集中くらう可能性もありますがゴチルが落とされた場合アクジェタンザンスタートがやりやすくなります。
※とんボルチェンを使われた場合
ほろびのうたを聴いた相手がとんボルチェンで帰ろうとするケースがありますが、こちらも基本的にはあまり心配いりません。
1回の攻撃で控えと入れ替われるポケモンは1体だけなのでとんボルが飛んできそうな方を守らせ1ターン稼ぎ、次にバレルをぶつけてやればボタンの効果でバレルだけが入れ替わって相手は場に取り残されます。
(とんボル2発とか味方ボルチェンは諦めてください)
長々と書きましたが基本的には攻撃が飛んできそうな方を見極めて守るかバレルで透かすかサイチェンで凌ぐかしながらダラダラと延命し、絶命するタイミングで自分の盤面を整えて〆に行けはOKです。
2〜3ターン目は特にゴチルゼルにヘイトが集まりやすくマリルリが放置されて暇になりがちなので暇つぶしに歌ってみて下さい。もし当たれば勝ちがグンと近づきます。
【苦手な相手】
どうしてもゴチマリが無理な相手、もしくは滅ぼすまでもなくセキタンザンだけで勝てる相手の時はドラパタンザンに頑張ってもらいます。
具体的にはゴーストタイプが多い構築(ヤミラミパルト等)、一撃が重すぎてマリルリに2回行動させられない構築(アーケオス単、ロトム単等)、強力な範囲技を連発できる構築(ニンフィア単、イエッサン単等)といった相手です。
ドラパタンザンならなんとかなるかと言うとそうでも無いのですが1巡目を滅びで締められそうにない場合ダイマセキタンザンで序盤2体を無理矢理持っていき、残った2体をマリルリの滅びで〆ます。
【絶対に無理な相手】
イエブリ
存在そのものが無理。ドラパタンザンでも滅びでも勝ち筋が殆ど見つかりません。
ゴチマリはワイフォの猛攻に耐えられず、タンザンはトリルからダイサイコでKO、バレルはブリムにキノコのほうしが効かない上にワイフォ1回でボタンごと粉々に壊され、トゲキッスはそもそも出番がない。
一応マリタンザンで指を誘いながら即引きゴチルロックかけてほろびのうた→守ったり守ったりバレルを犠牲にしたりしながら相手のプレミを待つことで勝ち筋を拾える可能性もあるにはあります。それで拾えたのは1戦だけだったけど。
サマヨドサイドン
久しぶりに見て「あっ」てなった。それなりのレート帯なら問題ありませんでしたが上手い人が使うドサイドンは本当に無理。
一度だけ格上にマリルリで歌ってドサイダイマとトリルを枯らした後マリタンザン通して勝ったけど完全に運が良かった。
【結果】
サブ
35戦24勝11敗
レート1741
順位47位
メインは19戦で16の中盤だったのでまだまだ上を目指せる位置にいましたが疲労困憊により続行を断念しました。
両ロム15戦の時にサブの方がレートが高かったのでそちらを優先したかたちです。
金曜日に職域摂取があり土曜日はポケモンに触るどころか起き上がるのも一苦労だったので日曜日に負担が集中してしまったのが1つの要因ですが、3日目に集中して潜ったことで今回目標にしていた50位以内を達成出来たので結果的に良かったと思います。
久々に連勝を重ねることができ大会を楽しむことができました。また久々の(?)ダイマックス環境で既存の構築を活かす場にもなって良かったと思います。
ここまで読んで下さった皆さまありがとうございました。質問等ありましたらTwitterアカウント @kan0s0 までお願いしますm(_ _)m